伊豆長岡温泉(いずながおかおんせん)は、静岡県伊豆の国市にある温泉。
写真中央右の山の周辺が静岡県伊豆の国市の伊豆長岡温泉周辺。奥の山体は箱根火山。
泉質
- アルカリ性単純温泉
- 無色、透明、無臭。無臭と案内されているが、また源泉によってはヨウ素イオンを含むことがあり、自家源泉の施設では若干の薬臭、または海藻の様な臭いがする。
戦後に急速に開発され、伊豆長岡と韮山地区併せて200本程度の井戸を開発した結果、温度低下と揚湯量が激減した。そのため泉質保護を目的とし、伊豆長岡町温泉事業協同組合により温泉集中管理組合を先駆的に導入した温泉地である。
40本近い源泉と集湯管により、一方通行循環供給を行っている。ピーク時の夕方以降に備えて、貯湯槽を2基備えている。自家源泉を所有している施設は、宿泊施設の規模や利用状況に応じて自施設で自家源泉を使用し、一部を集湯管に放流する形式となっている。自家源泉が無い施設は、その規模に応じて配湯館の共同源泉を引湯する。
配湯管の総延長は13km、集湯管の総延長は3.8kmである。
- 第1貯湯槽
- 静岡県伊豆の国市長岡1157−2
- アルカリ性単純温泉
- 給湯温度:約60度
- 伊豆長岡地区の21源泉を集約、分配
- 第2貯湯槽
- 静岡県伊豆の国市墹之上
- アルカリ性単純温泉
- 給湯温度:約62度
- 古奈地区の17源泉を集約、分配
温泉街
温泉街は源氏山を挟んで西側の長岡地区、東側の古奈地区に分かれる。昔は別々の温泉名で呼ばれていたが、現在は両地区を合わせて「伊豆長岡温泉」と呼ばれる。
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高度成長期には歓楽街的温泉として栄えたが、最近は女性サービスを前面に出した飲食店は減り、「源氏山七福神巡り」や女性客も楽しめる「芸妓まつり」「まゆ玉飾り」を開催するなど、地域の文化や伝統芸能を残した観光へ力を注いでいる。
温泉街は低山に囲まれているが、いくつかの旅館からは富士山が眺められるところもある。
施設
- 長岡地区側には足湯を中心とした「湯らっくす公園」がある。古奈地区側にも足湯を中心とした「古奈湯元公園」があり、無料で利用できる。
- 共同浴場は長岡地区に2箇所、古奈地区に1箇所ある。
- 温泉街には温泉での治療を目的とした病院も複数ある。
- 長岡地区側には伊豆の国パノラマパークがあり、ロープウェイを使って葛城山の山頂まで行くことができ、富士山や駿河湾などの風景が楽しめる。
歴史
- 古奈地区の開湯は約1300年前と伝承されるが史料はない。ただ、伊豆配流の身であった源頼朝の正室政子の生家北条氏の所領地にある温泉地として、吾妻鏡にも『伊豆國小名温泉』や『伊豆國北條小那温泉』の名が記され、当時から将軍家や公卿に用いられた湯治場であった。
- 長岡地区の開湯は明治時代に入ってからで、田端温泉や多聞温泉などいくつかの温泉が合併して、長岡温泉と成った。
- 大正時代から戦前にかけて、後藤新平や平沼騏一郎、宇垣一成などの政官界要人が別荘を構えていた。
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