浅虫温泉(あさむしおんせん)は、青森県青森市浅虫(旧国陸奥国)にある温泉

浅虫温泉(あさむしおんせん)は、青森県青森市浅虫(旧国陸奥国)にある温泉。海水浴やスキー、水族館や遊園地といったさまざまなレジャー施設も兼ね備えた観光地として賑わい、「東北の熱海」、「青森の奥座敷」などと呼ばれた。

陸奥湾に突出する夏泊半島の基部に位置し、浅虫夏泊県立自然公園の一角を成している。

泉質

かつて浅虫温泉にはいくつもの源泉があり、30℃から78℃で湧出していた。しかし乱掘によって湧出量の減少をみたうえ、泉質が変わって食塩泉となった。そのため1968年(昭和43年)に源泉を1箇所に統合して汲み上げることとなった。こうした方式は当時の日本では珍しい試みだったという。源泉から46℃に調整後、各温泉施設や一般家庭へ配湯が行われている。

歴史

開湯伝説は慈覚大師(円仁)や円光大師(法然)による発見説を伝える。また、かつて「麻蒸」と表記したことからアサを蒸していたのだろうとする語源説もある。 笹澤魯洋によると、浅虫はアイヌ語の「アッサ・モシリ」(裸の・島)に由来するという。 「asam・us」(湾の奥の)であるとする異説もある。

出湯のやかたに宿つきたり。湯は滝の湯、目のゆ、柳のゆ、おほゆ、はだかゆなどのいときよげにわき、はた、軒をつらねたる家々のしりにも、ゆのありてやよけん。里中に烹坪とて、ふちふちとにへかへる温湯あり。

— 菅江真澄(1754年 – 1859年)、『率土が濱傅ひ(外が浜伝ひ)』(天明8年(1788年))

「東北の熱海」

浅虫温泉は海辺にあり、鴎島、裸島、湯ノ島といった小島が浮かんでいる。さらに下北半島を遠望し、夏季の海水浴に適した砂浜がある。背後三方は山に囲まれている。このような地形から、浅虫温泉は明治時代から「熱海温泉に似ている」「東北の熱海」というようになった。

熱海温泉は1925年(大正14年)の熱海線開業と1934年(昭和11年)丹那トンネル開通によって利用客が急増し、歓楽地・遊興地へと変貌を遂げた。これと同じ頃に浅虫温泉も歓楽地と変化していき、昭和に入るとどちらも遊興地として栄えていることを以て「東北の熱海」と称せられるようになった。

アクセス

所在地青森県青森市大字浅虫

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