雄琴温泉(おごとおんせん)は、滋賀県大津市苗鹿(のうか)・雄琴にある温泉。最澄によって開かれたと伝えられる約1200年の歴史を持つ由緒ある温泉。滋賀県下最大の温泉地であり、2000年以降、地元観光協会などでは平仮名表記の「おごと温泉」を使用している。
近年、各旅館経営者の改善努力によって特に変化著しい温泉地の一つであり、着実に宿泊客が増えている。2006年10月27日に第1回「地域ブランド」(地域団体商標)として認定されている(第5034857号)。
泉質
- 源泉名 雄琴温泉 市第5号泉、市第4号泉
- アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)
- 源泉 30.1℃(気温15.6℃)、市第5号泉(35.9℃)、市第4号泉(25.9℃)
- 温泉成分 カリウム、ナトリウム、アンモニウム、カルシウム、アルミニウム、メタケイ酸、メタホウ酸、硝酸イオン、フッ素イオン、炭酸イオン、硫酸イオン、マグネシウム、フェロイオン(鉄(II)イオン)、フェリイオン(鉄(III)イオン)、遊離炭酸など。
適応症
温泉街
1929年(昭和4年)創業の老舗湯元舘をはじめとして旅館・ホテルが10軒ほどが滋賀県道558号高島大津線(旧国道161号)を挟んで点在する。比叡山の山麓(堅田丘陵とも呼ぶ)沿いに建てられているため、琵琶湖など眺望に優れる。周辺には比叡山延暦寺とその門前町坂本、日吉大社、堅田の浮御堂、園城寺(三井寺)、紫式部で有名な石山寺など歴史ゆかりの文化財が多く、観光拠点として適している。名物料理として鴨料理や近江牛料理などがあり、特に鴨鍋は冬の琵琶湖を代表する味覚である。
その一方で歓楽温泉としても発展した背景があり、昭和40年代以降に温泉街の南側、大正寺川左岸の河口付近にトルコ風呂(当時、後のソープランド)が進出した(この特殊浴場には雄琴温泉の源泉は引かれておらず、温泉としての関連性は皆無である)。これらは、温泉街とは明確に隔離されている。
最寄り駅の雄琴駅は、地元の働きかけにより2008年3月15日、「おごと温泉駅」に改称された。
2011年2月1日、観光施設として大津市立おごと温泉観光公園がオープンした。
交通
- 鉄道
- 路線バス
- 江若交通「おごと温泉」・「おごと温泉ホテル前」各停留所下車。
- 自動車
- E1 名神 京都東ICから西大津バイパスを経由し、湖西道路 仰木雄琴ICより滋賀県道315号仰木雄琴線を経由し、滋賀県道558号高島大津線を500メートルほど南下(京都東ICから約20分)。
- E1 名神 栗東ICから琵琶湖大橋を経由し、滋賀県道558号高島大津線を南下(約40分)。
- 船(一般航路は運航休止中)※2023年時点では当港を発着するクルーズ船のみを臨時運航。一般航路は季節運航便などが寄港することがあった。