弓ヶ浜の皆生海岸に面する東西1,000m、南北400mの狭い範囲に大型ホテルを含む宿泊施設が集積する。その収容規模は約5,000人で、山陰最大級である。鳥取県が入湯税を基に算出した調査に拠れば、近年は年間40万人前後が利用しており、2017年現在、鳥取県内の温泉では最も入湯客が多い。「米子の奥座」、「山陰の熱海」とも呼ばれる。
源泉
塩化物泉で、第三紀の安山岩層の割れ目から湧出している。1900年(明治33年)に発見されたが、海岸の侵食によって当初の源泉は水没してしまい、護岸工事が行われた。湧出量も多く、源泉の温度は鳥取県内で最も高温である。
主成分
皆生温泉の集中管理泉
- 陽イオン
- 陽イオン計4508.2mg/kg
- 陰イオン
- 陰イオン計7647.6mg/kg
- 遊離成分
- 非解離成分メタケイ酸(66.7mg/kg)、メタホウ酸(5.4mg/kg)計72.1mg/kg
- 溶存ガス成分遊離二酸化炭素(4.4mg/kg)
- 成分総計12.234g/kg
- 分析年月日 平成12年1月7日
- 分析者 鳥取県衛生研究所
温泉街
米子市街の北東部に「皆生温泉1丁目 – 4丁目」があり、そのうち「皆生温泉3・4丁目」に高層ホテル・旅館が立ち並び温泉中心街を形成している。白砂の美しい弓ヶ浜沿いにあり、夏季には海水浴場「皆生温泉海遊ビーチ」(2021年に皆生海水浴場から改称)が開かれる。湯上りの散策に好まれる温泉街は、東には美保湾越しに大山がよく見えて「日本の朝日100選」に選定されているほか、「日本の渚100選」、「日本の白砂青松100選」、「都市景観100選」にも選定されている。浜の内側には大きな温泉旅館やホテルが浜に沿って一直線に立ち並ぶ。旅館街には、飲み屋・飲食店・風俗営業の店が集まる。
アクセス
- JR山陰本線米子駅から5km、日交バス・日ノ丸バスで19分(300円)、タクシーで15分。
- 米子空港からタクシーで20分。
- 米子自動車道・山陰自動車道米子インターチェンジから国道431号経由で6km、約10分。
1925年(大正14年) – 1938年(昭和13年)には米子電車軌道という路面電車が米子駅前と温泉を結んでいた。