蔵王温泉(ざおうおんせん)は、西暦110年開湯と言われ1900年の歴史を持つ、山形県(旧出羽国、明治以降は羽前国)の山形市南東部、蔵王連峰の西麓にある温泉。標高880mに位置し、古くは最上高湯、高湯(たかゆ)と呼ばれた。同県の白布温泉、福島県の高湯温泉と共に奥羽三高湯の一つに数えられる。
国内有数の規模を誇る蔵王温泉スキー場を併設しており、冬季はスキー客などでも賑わっている。
泉質
- 酸性・含硫黄-アルミニウム-硫酸塩・塩化物泉(旧泉質分類:含硫化水素強酸性明礬緑礬泉)
5つの源泉群とそこから分かれる47の源泉があり、湯量は毎分約5,700L 1日約8,700t、それぞれの源泉温度やpHが少しずつ異なるが、1.6前後が多く強酸性の泉質が特徴である。強酸性泉が古くから皮膚病に高い効能があるとされる。また肌を白くする効能から「姫の湯」の異名も持つ。
温泉街
いくつかの共同浴場や日帰り入浴施設がある。また国内有数のスキー場である蔵王温泉スキー場に隣接しており、数十件の旅館やホテルが建ち並ぶ。その数は、企業の保養所まで含めて120軒を越える(ただし温泉を引いていない施設も含まれる)。
温泉街にそって酢川が流れ、上流には温泉を祀った酢川温泉神社がある。
共同浴場は上湯、下湯、川原湯が存在する。他に日帰り入浴施設が3軒存在する。春から秋にかけては、川沿いに「蔵王温泉大露天風呂」が作られ、蔵王温泉の名物となっている。
共同浴場下湯の前には足湯も設置され、近年緑屋2号源泉脇にも足湯が新設された。
名物
からから汁
蔵王温泉の名物の一つとして、酒粕や鷹の爪が入った里芋の豚汁であるからから汁がある。地元で飲食店を営んでいた西村重太郎の協力を得て開発されたもので、当初の名称は蔵王権現からから汁であった。スキーで山形に滞在中だった岡本太郎も命名に協力している。
稲花餅(いがもち)
こしあんを餅で包んだ菓子。
アクセス
- 自動車
- バス
- JR東日本山形駅より山交バス蔵王温泉行に乗車、蔵王温泉バスターミナル下車
- (冬季限定)仙台駅東口バスターミナルより山交バス仙台 – 山形蔵王線に乗車