登別温泉(のぼりべつおんせん、英: Noboribetsu Onsen)は、北海道登別市にある温泉。江戸時代から温泉の存在が知られており、明治時代に温泉宿が設けられてからは保養地・観光地となった。「にっぽんの温泉100選・総合ランキング」では毎年上位にランクインしている日本有数の温泉地となっている。地名の語源はアイヌ語の「ヌプル・ペツ」(水色の濃い川)に由来している。
泉質
自然湧出量は1日1万トン、9種類の泉質、毎分3,000リットル湧き出しており、「温泉のデパート」と呼ばれるほどである。中でも地獄谷は登別温泉最大の源泉エリアになっている。
温泉街
登別駅から約6kmの距離に位置しており、北海道道2号洞爺湖登別線・北海道道350号倶多楽湖公園線で通じている。クスリサンベツ川の谷にある温泉街(極楽通り)は飲食店・土産物店のほか、警察(交番)・消防・銀行(信用金庫)・郵便局・病院などがあり、道南バス登別温泉ターミナル付近には公衆浴場「夢元さぎり湯」がある。また、地獄谷にも近接している。四方嶺(クマ山)へは温泉街からのロープウェイで通じており、山上にはのぼりべつクマ牧場がある。
景勝地
地獄谷
「地獄谷 (登別市)」も参照
- 日和山の噴火によって生じた爆裂火口跡で、登別温泉の中心的な観光名所になっている。地表には小さな火口や噴気孔、湧出孔があり、ガスと高温の温泉が湧き出している。観光用の遊歩道も設けられており、奇怪な光景を1周10分から15分程で楽しむことができ。また、大湯沼までの遊歩道も整備している。
登別原始林
大正地獄
- 大正時代に起こった小規模な爆発で生じた湯沼であり、爆発した時代の年号が命名の由来となっている。間欠泉であり、湯量が減少するときに地鳴りとともに湯の色が変化するという特徴をもつ。2016年(平成28年)11月5日には高さ10 mほどに達する湯泥噴出が発生した。その後も1日1回程度の噴出活動が続いて展望台などが被害を受けたため、安全確保のために展望台と大湯沼川天然足湯への遊歩道を閉鎖した。同年12月10日に活動が小康状態になったことから大湯沼川天然足湯への通行規制を解除したが、大正地獄は引き続き立入禁止になっている。
日和山
大湯沼
奥の湯
- 日和山の爆裂火口跡の一部であり、約80℃の灰色の硫化水素泉が湧き出している。成分自体は大湯沼と同じであるが、硫黄は底に蓄積せずに流出している。
大湯沼川天然足湯
- 大湯沼から流れ出した温泉が大湯沼川に流れ込み、天然の足湯を楽しむことができる。また、森林浴もできる。2016年(平成28年)に発生した大正地獄の活動活発化に伴い遊歩道が一時閉鎖されたが、同年12月10日に通行規制を解除した。
アクセス
札幌・新千歳空港方面から送迎バスを運行している宿泊施設がある。周辺にはカルルス温泉、カルルス温泉サンライバスキー場、新登別温泉、のぼりべつ文化交流館「カント・レラ」(冬季休館)、倶多楽湖(道路は冬季通行止め)、登別伊達時代村、登別マリンパークニクスがある。
外部リンク
観光
- 登別温泉地獄谷 – 北海道遺産
- 登別国際観光コンベンション協会