別府温泉(べっぷおんせん)は、大分県別府市内各地に数百ある温泉の総称

別府温泉(べっぷおんせん)は、大分県別府市内各地に数百ある温泉の総称。広義には別府温泉郷ともいい、特に古くから由来のある八つの温泉地は別府八湯(べっぷはっとう、1996年(平成8年)8月8日選定)と呼ばれている。狭義には広義の別府温泉(別府八湯)を構成する温泉のうちの別府市中心部にある温泉街(歴史的には北浜温泉)をいう。温泉都市として知られる別府は、源泉数、湧出量ともに日本一

概要

泉都とも呼ばれる別府市には、鶴見岳標高1375メートル)とその約4キロメートル北にある伽藍岳(別名「硫黄山」、標高1045メートル)という2つの火山の東側に多数の温泉が湧き出ている。また、奇観を呈する自然湧出の源泉を観光名所化した別府地獄めぐりなど観光スポットも充実しており、別府市には毎年800万人を超える観光客が訪れる。豊かな温泉資源は観光や、市民生活だけでなく、古くは明礬の生産から、地熱発電、医療、花き栽培、養魚業、最近では温泉泥美容まで、様々な産業に幅広く利用されている。

別府八湯

別府市内には古くから由来の異なる温泉郷が8つあり、「別府八湯」と呼ばれているが、これは1996年(平成8年)8月8日8時8分8秒に地元の観光産業研究会が「別府八湯勝手に独立宣言」を提唱して定着したものである。昭和初期の別府温泉郷は、主に湯治向けの鉄輪温泉と明礬温泉、保養的な観海寺温泉、歓楽街の色彩が強い浜脇温泉と北浜温泉(別府温泉)に大まかに分かれていた。

別府八湯では、毎年4月初めに別府八湯の豊かな温泉の恵みに感謝して別府八湯温泉まつりが開催されている。また、2001年平成13年)から開催されている別府八湯温泉泊覧会オンパク)や、別府八湯の選び抜かれた温泉施設から88湯に入浴し、温泉道名人の認定を目指す別府八湯温泉道という体験型イベントがある。

別府温泉

別府(べっぷ)温泉は、JR別府駅周辺に位置する温泉街である。歴史的には北浜温泉と呼ばれた。駅に近く交通の便がよい。単純泉食塩泉重曹泉、重炭酸土類泉など多数の温泉が湧き、各泉質に応じて効能がある。地元住民を対象とした町内会経営の共同温泉も多く、観光客も利用できる。温泉街は別府八湯の中では最も歓楽的な要素が強く、夜になれば飲食店や別府タワーなど繁華街のネオンが煌く。

元寇の役の戦傷者が保養に来たという楠温泉など、古くから流川の川沿いにいくつもの温泉が湧き出し、江戸時代後期の温泉番付にも登場する。昔の別府の玄関口旧別府港(楠港)の開港とともに発展した温泉街で、旧港の近くには入母屋破風の外観を持つ市営温泉「竹瓦温泉」があり、温泉のほかに砂湯(温泉で温められた砂を体にかけてもらう)が楽しめる。竹瓦温泉と竹瓦小路木造アーケードは、「別府温泉関連遺産」として2009年(平成21年)2月6日に近代化産業遺産に認定されている。鎮守神である温泉神社は現在は八幡朝見神社に合祀されており、楠港の開港時に祀られた波止場神社は竹瓦温泉の北にある。

泉質

11種類の掲示用泉質のうち、以下の10種類が入浴用途に用いられている。なお、別府市は7種類が確認されているとしている。

放射能泉ラジウム温泉)も一部に湧出しているが、現在のところ入浴用途には用いられていない。※掲示用泉質ではないが、別府温泉北浜地区の旅館群にある一部の源泉にはモール泉も湧出する。

アクセス

空路

自動車

海路

鉄道

バス

外部リンク

別府八湯温泉道

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